不登校を生きる君たちへ ーやりたいことがあっても学校の勉強をしなきゃダメ?答えは「耳をすませば」が教えてくれるー
中高生のみなさん。
こんにちは。ぼくは得津と言います。
普段は滋賀県で昼TRY部というフリースクールを開いています。
ここにはいろんな理由で学校に行けなくなった生徒が通っています。
こんな仕事をしているから、ぼくは学校に行っていない生徒とよく話をします。
最近は中学生とお話ししました。
その子はもう自分がやりたいことが決まっていました。
写真や動画の編集がしたいらしく、自分で編集用の本格的なソフトも買っていました。
自分なりにそのソフトをちょこちょこ使っているそうです。
けれど、受験勉強しないといけないことがイヤで悩んでいると言っていました。
本当は勉強なんてせずに写真や動画の編集に打ち込みたい。
勉強に使う時間がもったいないように感じるそうです。
この子の話を聞いてぼくも悩んでしまいました。
やりたいことがあって、できる環境もあるのに受験勉強する意味があるんだろうか?
みなさんがこの子の立場だったら、どうしますか。
勉強しますか?それともチャレンジしたい写真や動画の編集に力を入れますか?
ぼくはジブリ映画「耳をすませば」を観ることをオススメしました。
知っていますか?この映画。
「耳をすませば」は、主人公の雫と聖司くんの恋愛模様ばかりが注目されがちですが、
観るポイントは恋愛じゃありません。
受験勉強と自分がやりたいことの板挟みをどう乗り越えるかがこの映画のテーマです。
主人公の雫は小説を書くことにチャレンジしたいのに、
受験勉強しないといけないことに葛藤を抱えていました。
ある日、同じ中学生でバイオリン職人をめざす聖司くんとの出会いをキッカケに、
受験勉強をやめて小説を書くことに打ち込みます。映画では「試しの期間」と言っていました。
「試しの期間」を終えて、自分に何が足りなかったのかを知った雫は結局また受験生に戻ります。
ぼくが話した中学生と似たような悩みを持っている人にはピッタリなので、時間がある人はぜひ観てください。
映画では主人公の雫の変化がものすごく丁寧に描かれています。
きっと雫に共感するところも多いと思いますよ。
話を戻しますね。
やりたいことがあって、できる環境もあるのに受験勉強する意味があるのか?
雫のようにまずはチャレンジしてみたらいい、というのがぼくの考えです。
受験勉強も確かに大切ですが、やりたいことが他にあるのに勉強するなんて集中できませんよ。
自分がしたいことに納得できるまでチャレンジして、そこで気づいたことを大事にしてほしいです。
受験して普通科に進学することを選ぶのか。
より専門的なことを学べる学校にいくのか。
それとも別の道か。
チャレンジしたからこそ、納得して選べるはずです。
そもそも自分が勉強するモチベーションが高まったときを思い返すと、
自分に足りないものに気付いた時でした。
話し合いがうまくいかないと感じた時に良い会議の方法について勉強したし、
プレゼンが失敗した時にプレゼンの本を買って読みました。
モチベーションが高まっているときは、
受験勉強やテスト勉強みたいな「勉強しなきゃ悪いことが起きるぞ」という気持ちは少しもありませんでした。
「次はもっとうまくやるぞ!」という前向きな気持ちで取り組んでいました。
最後に、中高生のみなさんに伝えたいことがあります。
学校に行っている、行っていないに関わらず、やりたいことや将来の夢があるのは素晴らしいことです。
そして、それに向かって何か1つチャレンジすることはもっと素晴らしいことです。
チャレンジして失敗しても構いません。失敗は悪いことじゃないんです。
失敗は自分に足りないことに気づけるキッカケです。
だから、どんなことでも失敗を恐れずチャレンジしてみてください。
もし、みなさんの周りが失敗やチャレンジを許さない人ばかりなら、
今すぐ安心してチャレンジできる環境に逃げ込みましょう。
「耳をすませば」の雫だって安心できる場所に逃げ込んで小説を書いていました。
図書館や公民館のロビー。
同じ学校の人に会わない時間帯ならマックやミスド、サイゼリヤもアリかも知れません。
ぼくがやっているようなフリースクールでもOKなはずです。少なくともぼくのところはOKです。
自分が集中できる場所や、チャレンジに合った場所を見つけて、思う存分取り組んでください。
ぼくは中高生のみなさんの一歩を応援しています。
したいことがあっても、どうすればいいか分からないときはいつでも相談してください。
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