お父さんにも、できることが必ずある【12.10 不登校のおはなし会レポート】

12月10日、第6回目の「不登校のおはなし会」を開催しました。

先週僕が書いたブログとやや内容がかぶりますが、今回のテーマは「不登校 父親にできること」。

実際に不登校のお子さんをお持ちのお父さんをゲストにお呼びして、不登校に至るきっかけ、実際に「父親として」どのように目の前の問題に対処していったか、を中心にお話いただきました。

思うに、お父さんには、もっともっとできることがたくさんあるのだと思います。

たしかに、お忙しいかもしれません。仕事に頭がいっぱいで、子どものことを気にかける時間もないかもしれません。むしろ「忙しいのに余計なことを」と、子どもの不登校という行動を憎んでいるお父さんもいるかもしれません。しかし、僕はこうした父親の無理解こそが、最大のガンだと思います。

さまざまな書籍や参加させていただいた親の会で、「父親が不登校を理解しない」という話を聞きました。そんな家庭がどうなっていたかと言えば、子どもは荒れ放題、もしくは部屋から引きこもって家族にすら顔を見せないなど、とても良い雰囲気とは思えない家庭環境であることがほとんどでした。

不登校の子どもたちは、お父さんにこそ分かって欲しいのです。

学校に行きたくないことから、自分の嫌な気持ちまで、全部全部分かって欲しいのです。

家庭を、不登校の我が子を救うには、まずお父さんがきちんと子どものこと、不登校のことを理解しない限り、泥沼が延々と続くのです。これは、目を背けていても、むしろ悪化するだけです。

今回のお父さんのお話は、実に興味深いものでした。

「息子の身体と心を回復させること」を最優先に、そのためにはなんでもしようと動き始めたお父さん。フリースクールや学校との面談について、「妻(お母さん)だけそこに行かせるのは違う」と感じたお父さんは、仕事も調整した上でできるだけ夫婦で参加するように心掛けたそうです。

そして、子どもへの関わりとして、「やらないと我が子の気持ちが分からんのやろうなあ」というきっかけで、我が子と同じゲームをいっしょにプレイすることにしたそうです。その結果、昼夜逆転の生活が突然ピタリと止まり、ある日「外でバドミントンをしよう」と子どもが誘ってくるまでになりました。

そう、お父さんは、とにかく我が子の気持ちを理解すること、そして身体と心を回復させることをいの一番として動いた結果、息子さんも徐々に前を向き、外へ出ることもできるようになったのです。

今回の「おはなし会」で、すごく嬉しかったのは「お父さん」が多かったこと。

「妻が勝手に申し込みまして・・・」とか「今日は妻に誘われまして・・・」と自己紹介されたお父さんも多かったのですが、それでもこう言った場に参加してくださることが嬉しかったです。

我が子が不登校になったとき、お父さんに求められるのはこの2つだと思います。

・子どもの気持ちを理解する
・子どもが学校へ行かない理由を考える

そして、お父さんも辛い思いを吐き出して良いのです。もっともっと、不登校の子を持つお父さんが不登校について理解を深めたり、つながれる機会がたくさんあってほしいと願います。

1月の「不登校のおはなし会」のお知らせ

さて、今回で年内の「不登校のおはなし会」は終了となります。来年は1/21(日)に開催することになりました。

次回のテーマは「学校の先生との上手な付き合い方」。

我が子が不登校になると避けられないのが学校の先生との連携。ではいったい、どんなふうにして親は先生と付き合っていけばいいのでしょうか?今回もゲストの方をお呼びして考えていきます。ぜひご参加ください。

これまでの参加者の感想

「子どもに”やらない”選択肢や、毎日の小さなミッションを与えること、昼間の外出をゆるすことを知れてよかったです。」 (N・Kさん)

「参加されたみなさんがとても明るかった事といろんな方の意見が聞けたことがよかったです。」(M・Iさん)

「参加者同士でいっぱい話せて楽しかったです!”やらなくていい”選択肢をつくりたいと思います」(A・Oさん)

「同じ悩みを持っているお父さんがいることが知れて、安心感と共感が得られました・」(H・Tさん)

こんなかたにオススメ

・子どもにいま必要なことは何なのか探している
・学校の先生といい関係を作っていきたい
・不登校の子どもが学校で安心して過ごせる第一歩のつくりかたが知りたい
・どうも学校と家庭で子どもへの考えがズレている気がする
・不登校に関する悩みを相談できる相手をさがしている

イベント詳細

日時

2018年1月21日(日) 14:00~16:30

参加費

1000円

プログラム

・自己紹介
・話題提供「学校の先生との上手な付き合い方」
・質問タイム
・参加者みんなで話す時間
・ふり返りやアンケートなど

◆ 話題提供

■ 話題提供 住山 志津枝(すみやま しずえ)さん

お金で学ぶさんすう®理事長
ファイナンシャルプランナー(CFP®/1級FP技能士)
京都市在住二児の母。

「算数の計算が出来るのに、お金の計算は出来ない??」
学校算数と生活算数との間に開きがある事に気付き、
学んだ知識がすぐ暮らしに活かせる学習プログラム「お金で学ぶさんすう®」を開発。
保護者・支援者・教育関係者向けには勉強会・講演会の他、執筆活動も行っています。

住山さんにはお子さんが学校に行けなくなり始めたときに、
学校とどんなコミュニケーションを取りながら、子どもが通いやすい環境を作ったかを中心にお話しいただきます。

定員

10名程度
対象
不登校のお子さんがいる保護者さん

会場

コワーキングスペースMaghouse
(JR瀬田駅最寄り)
アクセスはこちら

 

お申し込み

・メールでのお申し込み

件名を「1/21 不登校のおはなし会参加」とし、

本文に、お名前・ご住所・ご連絡先を明記のうえ、info@dlive.jp にメールをお送りください。

※こちらからのお返事が届かないケースが増えております。迷惑メール対策をされている方は特に、info@dlive.jpのメールが届くよう設定をお願いいたします。

主催

NPO法人D.Live

お問い合わせ先

info@dlive.jp

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この記事を書いた人

子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。

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