大学生に伝えたい 『速攻で自信をつける方法』〈精華大学レポート〉

先日、greenz.jp 元編集長の兼松佳宏さんにお声かけいただき、精華大学にてお話をしてきました。

マイプロジェクトにこれから取り組む大学生へのメッセージということで、僕が大学生に伝えたいことをご紹介しました。その内容を加筆して、こちらに掲載します。

〈速攻で自信をつける方法〉

受け容れる

「自信ないなぁ」とか「自信つけたいなぁ」と思っている人、たくさんいますよね。僕もそうでした。

学生時代、“自信”に関する本を手当たり次第に読み、自己啓発にもハマっていました。

本とかにも、よく書いていますよね。

“自分を褒めなさい”みたいなこと。

でも、僕できないんですよ。

別に褒めるようなところもないし、褒められることも出来ていない。

自分なんて全然で、まだまだだと思う。

「自信を持てていないのに、褒めるなんて無理だよ」と思っていました。

だから、自分を褒めるなんてしなくていいです。

ただ、やって欲しいこと。

それは、“受け容れる”ことです。

ダメな自分。イヤな自分。できない自分。
全て受け容れてください。

難しいですよ。
簡単には受け容れることはできないと思います。

まずは、意識してやってみてください。

受け容れるってのは、肯定とは違います。

「ダメな自分でも素晴らしいんだー!」といった、ポジティブシンキングでもないし、自己啓発でもない。

ただ、ありのままを受け容れるのです。

「自分は、ダメな人間だなぁ」と。

自分の弱いところ、イヤなところをちゃんと認められる人は強いです。それができると、前を向けます。

ダメな自分を受け容れることで、一歩が踏み出せるのです。

自己否定をしているだけでは、いつまでたっても自分を責めるだけで、意欲は湧いてきません。

「自分は大丈夫!」「自分は素晴らしい」と思い込もうとしたところで、本心でそう思っていないのであれば、全く意味がありません。

僕は、自己啓発の本を読んで、なんとか「自分は素晴らしい人間だ」と思い込もうとしていました。

効果が切れると、次の本、また次の本と、落ち込んだときは、手当たり次第に読んでいました。

まるでなにかのクスリのように。

だから、いつまでたっても自分に自信が持てず、苦しんでいました。

比較しない

自信をつけたいなら、比較することをやめましょう。

比較ほど、人を傷つけるものはありません。

「やめましょう」と言って、簡単にやめられたら苦労しませんが、できるだけ比較をしないようにしてください。

人は人。自分は自分です。

ハンバーグとラーメンの美味しさって比べられないですよね?

もう、好みの問題。

人も同じです。

比べられないです。

でも、人は一部分だけを切り取って、比較しますよね。

「あいつはコミュ力が高い」とか。
「あの人は頭がいい」とか。

誰かと競う必要もないし、比較することなんてないのです。

比べるから、「自分は出来ていないな」と思い、劣等感を感じてしまうんですよね。

なので、できるだけ比べない。
誰かと比較しない。

これ、自分自身も同じです。

理想の自分ってありますよね?

「こんな風になりたい」って自分像。

そことも、あまり比較しないでくださいね。

理想の自分と比べると、今の自分がダメダメに思えてイヤになります。

理想の自分を持つことは大事です。

「あんなふうになりたい」と、理想を掲げて、そこに向かって努力するのはとても健全です。

でも、それが負担になってはいけません。
しんどくなってしまいます。

隣の芝生は青く見える

まぁ、これも同じ比較の話なんですが、結局のところみんな他人が羨ましく思うのです。

友人に年収が1,000万円を余裕で超える人がいます。

その人に、あるとき言われたのです。

「好きなことを仕事にしてて羨ましいな」と。

僕からしたら、「誰が言うてるねん」ですよ。

自分の何倍も稼いでいるヤツがなにを言っているんだと。

でもね、そういうことなんですよね。

隣の芝生は青く見えるのです。
誰でも、他人が羨ましく思っているのです。

コミュニケーション能力が高くて、飲み会で楽しそうにしている人は、もしかしたら寂しがり屋で一人で家にいるのが苦手かもしれません。

あなたが「羨ましいな」と思っている人が、もしかしたらあなたのことを「羨ましい」と思っているかも知れないのです。

ビルゲイツもできることしかしていない

なんだか、オヤジ臭くて、地味なので、こんなこと言いたくないのですが、結局のところ、大事なのは、やるべきことをちゃんとやるってことです。

宇宙飛行士の若田光一さんは、『今できることを着実に』と言っています。

学校で授業をうける。レポートを書く。バイトへ行く。

「大きなことをしたい」「いつかビックになりたい」

その気持ちは大切ですが、それで今がなおざりになってしまうと、本末転倒です。

まずは、できることをちゃんとやること。

そうすると、筋肉がついてくるんです。
できることが増えてくる。

みなさんに、「じゃあ、今からピラミッドを作ってくれ」なんて仕事は、こないですよね?

やるべきことは、あなたがガンバったらできることなのです。

マイクロソフトのビルゲイツだって、ただ自分ができることをやっているに過ぎません。

自分ができることを突き詰めていったから、ああやって誰もが知っている有名人になっているのです。

見栄を張らない

誰でも自分のいいところを見せたいし、「スゴイ人」と思われたいですよね。

でも、それって虚勢なんですよ。

自分のイヤなところを隠して、なんとかして良いところを見せる。

ばれないようにばれないように、ひた隠す。

さっき言ったように、誰かと比較する必要なんてありません。

もし、誰かに比較されたら放っておけばいいのです。

できるだけ、等身大でいましょう。

自慢話をする必要もないし、高いお金をだしてブランド物を身につけなくてもいい。

ありのままの自分で勝負したらいいのです。

ガンバらない

僕が一番言いたいのは、ここです。

皆さん、ガンバらないでください。

ガンバるの、ダメです。

もう、世の中は「ガンバれ」のメッセージが多すぎるのです。

だから、みんな「ガンバらないといけない」と思っています。

「まだまだ」「もっともっと」と、自分を追い込む。

できないと、自分を責めてしまう。

結果、どんどん自尊感情は下がっていき、自信を失う。

悪循環ですよね。

ガンバらないでいいです。

さっきも言ったように、「できることをちゃんとやる」だけでいいのです。

そうしていけば、自ずと結果は出ます。

未来は開けます。

筋トレも同じですよね。

いきなり、できもしない100kgのウエイトを上げることなんてありません。

自分がちょっとガンバれば持ち上げられるくらいでトレーニングをしていって、ちょっとずつ筋力を高めていく。

重すぎてあげられないことに悲観することもないし、無理してケガをするのもバカらしい。

無理にガンバる必要はありません。

ちょっとだけガンバったらできることをする。
少しだけガンバってみる。

それくらいでいいのです。

自信なんてもたなくていい

「言っていること違うやんけ」って思うかも知れませんが、僕は自信なんて必要ないと思っています。

自信がある人って、自信があるかどうかでは悩んでいないんですよね。

「自信がないからできません」なんて言わないし、「もっと自信が欲しい」とも言わない。

要は、“自信”にとらわれていない。

だから、皆さんも“自信”なんてとらわれないように生きていってください。

自信なんてことを目標にしなくていい。また、すべきじゃない。
自信なんてことを考えるから、人の目が気になるんだ。
ぼくは自信があるとは思っていない。自信なんてものはどうでもいいじゃないか。
そんなもので行動したら、ロクなことはないと思う。
岡本 太郎

どうすれば、一歩を踏み出せるのか?

これから皆さん、マイプロジェクトをすすめていくわけですよね。前回は、やりたいことなどを考えたと聞いています。

僕のところにもよく相談がきます。

「やりたいことが分かりません」
「どうすれば、一歩踏み出せるようになるのでしょう」と。

まず、前提として、なにかちょっとでも興味あること、やりたいことがあれば、やってみればいいのです。

大げさに“やりたいこと”って考えるから難しいのです。

「ちょっとおもしろそう」で始めたらいいじゃないですか。

僕が大学3回生のとき、ふと「カフェがしたい」と思ったんですよ。

深い理由なんてありません。

「あっ、やりたいな」と思ったのです。

SNSを使って、カフェをしようと人を集めました。

結果、15人くらい集まって「カフェ部」みたいなものを作りました。

メンバーは集まったものの、なにも決まっていません。

ただみんなで「カフェしたいねぇ」だけで集まった人たち。

みんなが集まったとき、僕が言ったのは「さて、どうしよう?」でした。

でもね、3ヶ月後には商店街の空き店舗を借りて、1週間限定のカフェを開けたのです。

なにもないところから、カフェをつくることができたんです。

深い理由なんていらないんですよ。

「やりたい」って気持ちだけで充分です。

やらない理由なんていくらでも思いつきます。

「カフェやるにもお金がないな。場所もないな」

やろうと思ったとき、ないことは無視しました。

だって、そんなことよりも、ただカフェがやりたかったから。

だから、なにかをするときに大事なのは、「やりたい!」という気持ちです。

ワクワクする。ウキウキする。
その気持ちがあれば、必要なものは後からついてきます。

ガンバらない方法を見つける

何度も言いますが、皆さんにお伝えしたいのは、“ガンバらない”ことです。

「カフェをやりました」と言うと、「すごいですね」とか言われますが、全然すごくないんですよ。

僕は、自分が出来ることしかやっていないのです。

たとえば、テレアポ(電話営業)が苦手なら、メールで連絡する。

苦手なことなら、やらなければいいのです。

カフェをするにあたって、ビラをつくる必要がありました。

でも、僕はデザインができません。

そこで、デザインができるメンバーを入れました。

彼がオシャレなロゴやビラを作ってくれました。

できないことを無理してガンバる必要なんてありません。

できないことは、できる人に頼ったらいいのです。

歯を食いしばってガンバらなくていいのです。

まとめ

大事なのは、とにかくやってみることです。

僕は、カフェのメンバーを集めたとき、ほんとうにできると思っていませんでした。
でも、できた。

テレビ局の取材も来て、新聞にも載りました。

それは、「やろう」と思って行動したからです。

どんな小さなことでもいいです。
やりたい理由なんてなんでもいい。

まずは、とにかくやってみる。

行動してみると、きっと世界は変わります。

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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
詳しいプロフィールはコチラから

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