こんにちは。
ぼくは得津(とくつ)といいます。
滋賀県の大津市でフリースクール「昼TRY部(ひるとらいぶ)」をしています。
昼TRY部にはだいたい8人くらいの生徒がいて、遊んだり勉強したりして過ごしています。
生徒と過ごしていると、学校の話題が出るときがあります。
以前、学校でイヤなことをされたり、バカにされたりした。だから学校に行きづらくなったと。
こんな話を聞くたびに、嫌がらせをした人にタマゴでも投げてやろうかという気持ちになります。
うちの生徒が嫌がらせを受けていたと思うと悔しいからです。
でもしません。
もちろんしません。
さすがに犯罪ですし、まわりまわってうちの生徒がイヤな気持ちになるかも知れません。
だからタマゴを投げたい気持ちはグッとこらえています。
そのかわり、昼TRY部で思いきり楽しい時間を過ごしてもらうようにアレコレ考えています。
ただ、改めて学校やクラスについて考えて、一つ気づいたことがありました。
クラス分けって完全に運ゲーですよね。
誰と同じクラスになるかなんて、厳密には分からないですもの。
仮に、この人と同じクラスにして欲しいという希望が通ったとしても、
ノーマークだったイヤな奴が出てくるかも知れません。
完全な運ゲー。
この運ゲーで失敗したら学校生活すべて終わりかのような気もします。
しかし、実はそうではありません。
クラスで失敗しても自分が心地よい友だち関係は作れます。
これが今日、中高生のみんなに伝えたいお話です。
まず、クラス分けは運ゲーだと言いました。
これについては何となく経験的にわかってくれると思います。
続いてクラスについて言えば、学校のクラスはまさしく「井の中の蛙」です。
狭いです。
クラスで生まれる人間関係も、考えや価値観も。
ぼくはこのことを、これまでに二回実感しました。
一回目は、中学校に進学した時です。
ぼくの小学校は一クラスしかなかったので、六年間ずっと同じクラスで過ごしました。
だから中学校に進学して初めて「クラス分け」を経験しました。
世界が開けたような気持ちでした。
おぉ、これがクラス分けかと。
気の合わないアイツとはもう話さなくて良いんだ。
小学校の狭さから卒業だとワクワクしました。
次にクラスは狭いと感じたのは大学に進学した時です。
中学での最初のクラス分けの感動を完全に忘れて、
狭いクラスの人間関係に飽きていた高校生のぼくは大学に進学しました。
大学はすごいです。
高校までと比べて圧倒的に人数が多い。
そして、クラスとしばりがほとんどありません。
これが何を意味するかと言うと、気の合う友だちを自分で選べるということです。
人生で初めて、自分から友だちを選ぶことができる。
この体験は衝撃的でした。
確かに中学や高校でも自分で友だちは選べるかも知れません。
でも、その選択肢は学校の先生が設定した範囲を超えません。
大学は違います。
他大学の人とも社会人の人とも友だちになれます。
これは快感ですよ。
ここまで読んで、感の鋭い人はきっとこう思うはずです。
「いやいやツイッターで気の合いそうな人を検索して見つけたらいいじゃないか」
その通りです。
ツイッターを使えば、気の合いそうなフォロワーさんと仲良くなれます。
けれど、リアルでの出会いはツイッターでのやりとりを超えます。
話していると目に見えない熱が高まっていくのを感じます。
テンション上がるってやつです。
「いやいやそんなリアルさとか言われても、どうせ自分コミュ障だから」と言うあなた。
コミュ障でもリアルな友だちができますよ。
昼TRY部に通う生徒がまさしくそうだったんです。
友だち付き合いが苦手で、学校ではうまくいかなかった生徒が昼TRY部で友だちを見つけました。
特別なことはしていません。
毎日昼TRY部に通って、少しずつ他の生徒と話していくうちに友だちになっていました。
今では一緒に帰ったりしています。
じゃあ、学校行ってなくてもリアルで気の合う友だちをどう見つけるか。
これが今日の一番大事なポイントです。
ぼくは大学で友だちを見つけるときと似ていると思っています。
つまり、学校のクラスにしばられていないことを最大限に利用して、
自分から気の合いそうな場所を探してみることです。
フリースクールにしても、塾にしても、定時制高校にしても、
気になったところは見学に行ってみることがオススメです。
いくつか見学してみると、合いそうだなと思う場所がきっと1つは見つかります。
行ってみて、やっぱり合わなかったら辞めたら良いんです。
自分から選んだんですから、自分から辞めることも選べます。
もし、近くにフリースクールや日中に通える塾がない場合は、
日中に大人が集まってるサークルに顔を出すのも1つの手です。
囲碁、将棋、バードウォッチング、カメラなどなど。
平日のお昼にやってる趣味の集まりは、あなたが思っているよりたくさんあります。
大人ばっかりだと気がひけるかも知れませんが、意外と大人の方が気が合うこともあります。
友だちなんて、同い年じゃなくて良いんです。
見学にいくと、慣れない場所や人との会話に気疲れもします。
帰ったらすぐに眠くなるかもしれません。
次の見学がダルく思うでしょうが、その疲れは良い疲れです。
自分から新しい友だちを選んだという証拠です。
運ゲーからの卒業です。
どうですか。ちょっとだけ、どんな場所があるか探してみようという気持ちになってきましたか。
ぼくは、中高生のあなたが自分で気の合う友だちを見つけられることを心の底から応援してます。
どうやって自分が気にいる場所を見つけたら良いか分からなかったら、いつでも相談してください。