不登校を生きる君たちへーー中高生に伝えたいフリースクールのこと

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はじめまして。

ぼくは得津(とくつ)と言います。

 

滋賀県の大津市というところで、昼TRY部(ひるとらいぶ)というフリースクールを開いています。

普段は、ここで生徒と勉強したり、おしゃべりしながら過ごしています。

下の写真が、昼TRY部の様子です。

 

大人に対して昼TRY部やフリースクールついて記事を書くことが多い僕ですが、

今日はちょっと違います。

今日は、学校に行っていない君たちに、フリースクールはどんな場所か知ってもらうために文章を書きます。

だから、ここから先は検索やSNSでこの記事を見つけた中学生や高校生のことを思って書きます。

(大人の人はこちらをお読みください)

 

 

 

まず最初は、フリースクールについて説明します。

たまに誤解されますが、「フリースクール」という名前の学校があるわけじゃありません。君が通う学校の代わりに通える場所がフリースクールです。

どこにあるかは、「〇〇(君の住んでいる市や県名) フリースクール」で調べると分かると思います。ただ、君が住んでいるところの近くにあるかは怪しいです。すごく遠いところにあるかも知れません。それだけ全国的に数が少ないのが正直なところです。

 

 

 

次に、授業についてです。

学校だと、どの学校でも時間割が決まっていますよね。1時間目は数学、2時間目は英語、3時間目は体育という風に。でも、フリースクールは場所によって違います。

時間割があるところもあれば、決まっていないところもあります。

 

ぼくがいる昼TRY部では、ゆるく決まっています。

昼TRY部は月・水・木の10時〜13時まで開いています。

月・木は10時から10時30分ごろまで自習。

10時30分から12時ごろまでみんなでボードゲームをしたり、動画を見ながら話し合ったりします。

12時からお昼ご飯。コンビニに買いに行ったり、お弁当を食べたりそれぞれです。

給食はありません。ご飯を食べ終わったら13時まで、おしゃべりしたりボードゲームの続きをしたりします。

学校でいう休み時間みたいな過ごし方ですね。休み時間だから一人で本を読む生徒もいます。

 

 

水曜日は12時まで自習です。自分でその日の時間割を決めます。10時から10時半まで社会の問題集。10時40分から11時20分まで数学の問題集5ページ分という感じです。

休憩時間もどこでとるか自分で決めます。12時からは月・木と同じです。お昼ご飯を食べて、食べ終わったら休み時間です。

 

自習の内容もそれぞれです。受験が近い生徒は苦手な教科を持ってきます。学校の先生から渡されたプリントをする生徒もいます。でも、勉強が嫌いな生徒は好きな小説を読んだり、ゲームしたりしています。何をするかは自分で決めています。

 

 

何をするか自分で決める、と言われたら身構えてしまうかも知れませんね。

君が学校に行かなく(あるいは、行けなく)なってから、これまでとは比べ物にならないほど自分で決めることを大人から求められませんでしたか?

 

「明日、学校きてくれる?」

「今日は(学校)行くの?どうするの?」

「今度体育祭があるんだけど、ちょっとだけ見に来ない?」

「あとこれだけ休んだら留年になるけど、これからどうする?」

「勉強や将来どうするの?」

 

これと似たようなことをお家の人や学校の先生から言われたはずです。

 

「知らんがな」という話ですよね。答え方次第では、すごくしんどい思いをするかも知れない。答えを考えるためのアドバイスやヒントもない。そんな難しいこと聞かれてもすぐに答えられませんよ、普通。

 

ぼくは、不登校になった瞬間に”自分で決める”ということがハードモードに変わってしまうと思っています。

 

 

だから昼TRY部では、ぼくたちが一緒に考えます。

自習の内容、昼TRY部での過ごし方、学校に行くかどうか、将来のことなど。

自分一人で考えたり決めたりできないことは一緒に考えます。

 

 

では、どんな大人がいるのか。

昼TRY部にも、全国のフリースクールにも先生のような大人がいます。

先生のような、という言い方には理由があります。

 

 

先生っぽい人もいれば、そうじゃない人もいるからです。

そうじゃない人というのは、学校の先生が言わないことを言ったり、学校の先生がしなさそうなことをしたりする人です。

昼TRY部の大人だと、「学校に行かなくても良い」と言うこともあります。「勉強しちゃダメです」と言うこともあります。ゲーム実況の動画を見ていたり、生徒以上にボードゲームに熱中したりします。

 

そんな様子を見て、生徒は昼TRY部は変な大人がいると言っています。

 

変な人がいる場所と思われるのはイヤなので、言い換えさせてください。

ここは、ちびまる子ちゃんに出てくる友蔵のような大人がいる場所です。

 

 

 

 

 

そう、友蔵です。

今からちょっと友蔵について語ります。

 

友蔵はちびまる子ちゃんの世界では、必ずまる子の味方をします。

お母さんとまる子が言い争っているときは、必ずまる子の側に立って「そーじゃ!そーじゃ!まる子の言う通りじゃ!」と言っています。

まる子が泣きついたり、落ち込んでいると「どうしたんじゃ、まる子」と言って最後までまる子の話を聞いています。

 

ぼくたちも同じです。

君の話を最後まで聞きますし、味方でいます。友蔵と違うところは俳句をよまないくらいです。

 

 

さて。

フリースクールの過ごし方からフリースクールにいる大人まで一気に話してきました。

 

最後に、フリースクールに通う人数や他の生徒との関わりについて説明します。

フリースクールは君のクラスほど人数がいません。昼TRY部だと8人くらいです。

他の場所によっては、10名以上いるところもあれば、1人だけのところもあります。

でも、クラスのように30人も40人もいることは滅多にありません。

 

 

他の生徒との関わりですが、無理に仲良くさせるようなことはしません。

 

お互いのことなので、一方の都合だけに合わせることは難しいですが、お互いに心地よい距離感で関われることをどのフリースクールもめざしているはずです。

 

 

昼TRY部も同じです。生徒の中には、一緒に帰ったりする生徒もいます。それはここに通う中で少しずつ仲良くなったからです。初めはお互いの名前を呼ぶことも少なかったです。それが普通というか、自然ですよね。

もし君が昼TRY部に来たら、少しずつ他の生徒と話すことになると思います。話したいことは話したらいいし、話したくなかったら話さなくても構いません。

お互いに心地よい距離感で過ごせるように、ぼくたちも工夫しています。

 

 

フリースクールがどんな場所か説明してきましたが、少しイメージできたでしょうか。

もっと気になることがあったら、最初に伝えたように「〇〇(君の住んでいる市や県名) フリースクール」で調べてください。調べても分からないことは、お家の人や先生づたいにメールや電話してもらうと詳しいことが分かるはずです。

 

頼みにくい人にちょっとしたヒントを言いますね。

「絶対行くってわけじゃないけど、ちょっと気になったから調べて欲しい」という言い方はどうでしょう。

 

コツはフリースクールに対する今の気持ちを伝えておくことです。

「行くか分からないけど」とか、「単純にどんなところかだけ知りたいから」でもいいので、気持ちを伝えておけばお家の人や先生も君の考えを理解してくれます。すぐに入れさせようとすることもないはずです。

 

 

さて、不登校を生きる君たちへと題して、

ここまで話してきましたがそろそろ終わりが近づいてきました。

 

 

最後に君に伝えたいことがあります。

学校に行けなくなったからといって、お先真っ暗ということはありません。

楽しいことも勉強も取り返していけます。将来だって大丈夫。

ぼくは、中学や高校時代に不登校だったけど大学に通っている人も、働いている人も知っています。

学校に行けなくなったことに、君自身が一番驚いていることでしょう。

これからのことを考えて不安になったときは頼ってください。

 

 

そうそう。ぼくはずっと思っていることがあります。

学校に行けなくなったからって、楽しく過ごしちゃダメなんてことはないんです。

一人で過ごせることだけしかしちゃダメなんてこともないんです。

 

一人でゲームをしたり、youtubeやSNSをひたすら眺めたりするだけが平日の過ごし方じゃありません。

飽きたら新しい友だちを作りに出かけても良いし、ひとり旅に出てもいい。

 

勉強したい気分になったら1ページだけでもやっていいんです。

分からなかった部分にバツをつける先生もいないから、自分がわかることを積み重ねていける。

ある意味、最高の学習環境かも知れません。人の目を気にせずに、分からないことやできないことに素直になれるんですから。

 

 

学校に行っている他の人たちがやってる楽しいことを、君もやっていいんです。

普通にすごしていいし、普通の楽しいことを味わって良いんです。

 

フリースクールは、学校の代わりにそういうことができる場所です。

 

やりたくないと言いながら勉強ができます。

気の合う友だちができます。

家の人以外の大人と話すことができます。

普通のことが、普通にできます。

 

学校に行けなくなったからといって、君はダメじゃないし、君の価値がそこなわれることは絶対にありません。

普通にすごしていいんです。その場所があることを覚えていてください。

 

 

もし、昼TRY部に興味を持ってくれたら、このブログのリンクをコピーして

「こんなところ見つけた。ちょっと気になるから1回読んで」と言ってくれれば、きっと読んでくれます。

 

まだ見ぬ君を会えることを、ぼくは楽しみにしています。

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。