生徒から学んだ「最後まで話を聞いてくれる大人」の大切さ【TRY部・秋の体験授業のお知らせ】

弊団体が毎週月曜と金曜に草津で開講している「TRY部」。

僕がこの「TRY部」に携わってもう3年が経ちました。基本的に勉強を教えることはせず、1週間の振り返りや学習計画、さらには学校生活の悩みを受け止めるこの場所で、僕は「大人が話を聞くことの大切さ」というものを、身をもって体感しています。

ある日のこと。

休むときはいつもきちんと連絡をくれるとある生徒が、何の連絡もなしに授業開始時間になっても来ないことがありました。「ごめんなさい!今から向かわせます!」と、家族の方から連絡が来たのは、授業が始まって30分が経つころ。

僕は急きょ、途中までその生徒を迎えにいきました。すると、やがて道の向こうから歩いてきた生徒は、どうにも冴えない顔をしているのです。

あえて、僕は何も聞かずにいっしょに教室まで歩きました。そして教室へ向かう階段を2人でとぼとぼ上っていたとき、ぼそっと、その生徒が口を開いたのです。

「お母さんと、ケンカしてん・・・。」

冴えない顔をしていた理由がようやくわかりました。

「そっかぁ・・・。」

その言葉を、ただ受け止めるしかなかった僕。

それが正しかったのか、もうちょっとやり方があったんじゃないか、と思うところもあります。だけど、僕はその「お母さんとケンカした」という紛れもない事実をただ受け止める以外に、できることはないと思ったのでした。そして、それが大事だとも感じました。

「A大学に行きたいけど、自分の学力じゃ不安」。

こんなことを生徒に言われたら、きっとたいていの塾では問題の量や勉強する時間を格段と増やす指導をすると思います。でもそれは結局大人に「やらされている」勉強であって、実は本人のためにならなかったり本当の学力として身につかないということになってしまいます。

また別のTRY部の日。「TRY部のCMを作ろう!」というカリキュラムを実施したのですが、とある生徒が絵コンテと流れをテキパキと決めて、翌週に撮影できるようスタッフに出演のオファーまでしていました。

「カミサマ(僕のことです)は、塾講師の役やって」
「おっけー!」
「で、オレが数学分かりません!って言うから、それに説教してほしい」

翌週、僕はわざわざネクタイまで締める役作りをして撮影に臨みました。ちなみに「説教」の中身は生徒から特に指示はなかったので、自分なりに塾講師を想像しながら、本番ではこう言い放ちました。

それはお前の勉強の量が足りんからや。さあ教科書開いて!今日は2次方程式!

・・・このセリフで一発OKをもらいましたが、僕はものすごい嫌悪感を覚えました。

もちろん生徒本人に対してではありません。

たとえ演技とは言え、数学の何が分からないのかも聞いていないのに「お前の勉強量は足りない」「もっと勉強しろ」というニュアンスの言葉を生徒にかけることに、僕は強い嫌悪感を覚えたのです。なにかこう、ここまでの生徒の勉強時間やがんばりを、全否定しているような気がして。

僕がやりたいのは、こんなことじゃない。

できあがったCMはすばらしいものでしたが、僕は「さあ教科書開いて!」と説教する自分の姿を見て、こんな先生いたら嫌だなあ・・・と思いました。

10月末、この「TRY部」のカリキュラムを一新します。

コンセプトは、「最後まで話を聞いてくれる塾」。

ここには、スーツ姿で堅苦しそうな講師はいません。勉強が苦手、分からない、という問いに、「もっと勉強しろ」と答える講師もいません。ただいるのは、いっしょに学習スケジュールを見直したり、勉強に対する不安や愚痴を最後まで受け止めてくれる大人です。

ここで学べるのはいわゆる教科学習ではなく、勉強方法や計画、つまりイロハの「イ」の部分です。勉強ができなくて悩んでいる、どうせ自分は勉強できひんし・・・と思っているそこのあなた、もしかしたら問題点は勉強量ではなく「時間の使い方」にあるかもしれませんよ。

10月末、体験授業でみなさんに会えるのを、楽しみにしています!

秋の体験モニター募集

D.Liveでは、今までおこなっていたTRY部のカリキュラムをリニューアルし、勉強を教えず、学力を伸ばす塾を始めます。

子どもに寄り添い、悩みや不安、どんなことでもじっくり耳を傾けます。

「自分なんてどうせ……」
「俺、あほやし……」
「塾なんて行きたくない……」

そんな子にこそ来てほしい教室です。

開講に先立ち、限定6名で授業を体験してくれる生徒さんを募集します。

参加希望のかたは、10/27(金)、10/30(月)のどちらか可能な日に
「無料説明会&体験会」へ、親子でお越しください。

【無料説明会&体験会】
10/27(金)
どうして僕たちは勉強が嫌いになったのか。
ぶっちゃけ座談会

10/30(月)
学校で言えない事もココでは話せる!苦手な友だちや先生との関わり方

【体験モニター授業】

11/6(月)
①一緒に考えるから安心!
自分にあった目標と1日のスケジュールの立て方

11/10(金)
②こんなやり方アリ!?
学校じゃ教えてくれない誰でもできる勉強法

11/13(月)
③テスト直前!自分のスケジュールを見直そう!

11/17(金)
④どうして成績を伸ばしたいの?
もう一度自分の理由を確認してモチベーションを高めよう

11/20(月)
⑤自分の力で2時間の学習スケジュールを立てて勉強しよう!

11/24(金)
⑥総まとめ!自分で勉強できる方法をテスト期間の過ごし方から見つける

※ 授業内容は、変更する場合があります。

【時間】19:30 – 21:30

【場所】草津市立まちづくりセンター

【対象】中学1年生〜高校3年生

【料金】5,000円(11/6 – 11/24までの6コマ)

【お申込み】下記のフォームにご記入ください。

内容や体験モニターに関するお問い合せは、info@dlive.jpまでご連絡ください。

〈秋の体験モニター応募フォーム〉

    保護者のかたのお名前 (必須)

    お子さんのお名前 (必須)

    お子さんの学校名 (必須)

    お子さんの学年 (必須)

    携帯電話番号 (必須)

    メールアドレス (必須)

    どちらでTRY部をお知りになられましたか?(必須)ブログホームページSNS知人検索その他

    希望する体験日(必須)10月27日(金)10月30日(月)

    困っていることやTRY部に期待すること (必須)

    ご質問などございましたら、こちらへご記入ください。

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    この記事を書いた人

    子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。

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