不登校経験者のキャリアインタビュー - 中学生のときに出会った塾の先生みたいになりたくて、私は大学生になった –

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不登校の経験がある人の進学や就職についてたずねる、不登校経験者のキャリアインタビュー。

今回は京都の大学に通う4回生まゆさん(仮名)にインタビューしました。

学校へ行けなくなったときに欲しかった支援や、大学進学を決めた理由についてじっくりお話いただきました。

 

 

——まゆさんは、いつごろから不登校になったんですか?

 

中一の10月から中二の2学期末まで不登校でした。私が通っていた中学校は、いわゆる荒れてる中学校で、いじめも多かったんです。私もクラスメイトもいじめられていました。

 

先生も見て見ぬ振りをしていました。先生には、自分からは「助けてください」って言えなかった目立つ生徒じゃなくて、私みたいな目立たない生徒も見て欲しい気持ちがありました。

 

でも、いじめてきたグループの中には先生にも、ちょっかいを出す人もいたので、立て直すのは難しかったのかもしれません。

 

 

 

——では、中学校のいじめがきっかけで、学校に行けなくなったんですね。

 

それもあるんですが、それ以上に、誰も自分のことを理解してくれないことが辛かったです。「ここが自分の居場所」と思えるところが私にはありませんでした。クラスでも部活でも、ひとりぼっちでいることがしんどくて、耐えられなくて9月ごろから学校に行きたくないなぁと思い始めました。

 

でも親も心配させたくないし、一回学校を休んだら周りの人の視線も気になる。長引いたらもうこのまま行けなくなるという気持ちもあったので、無理して学校へ行っていました。ですが、10月ごろには「行きたくない」という気持ちで心がいっぱいになり、身体もだるくなっていきました。

 

 

——学校に行かなくなり始めた時、おうちの人はすぐに理解してくれましたか?

 

最初は、何がなんでも学校に行かせようとして、私の気持ちを理解しようとしてくれませんでした。でも、私が頑なに拒否していたら、何も言わなくなりました。家にひきこもって3ヶ月くらいしたころ、お母さんに「学校いけてなくてもあなたはあなただし、いきてくれるだけで嬉しい」と言われました。すごく嬉しくて、大事に思ってくれているだなと実感しました。

 

学校に行けないことに罪悪感もあったけど、この言葉のおかげで、こんな自分も受け入れてくれたような気持ちでした。

 

 

——中二の3学期から学校に復帰したとのことですが、復帰するまでのことについて詳しく教えていただけますか?

 

ネットやゲームをして毎日過ごしていました。外に出ようにも周りの目が気になり、ずっと外との接点を避けて引きこもっていました。一学期の後半に入ってから学校の紹介でフリースクールに通い始めました。生活リズムを改善でき、ちゃんと午前中にも起きられるようになりました。

学校に行っていない同じ仲間と一緒にいる時間が増え、普通に話をするようにもなりました。人と会うのをずっと避けていましたが、そこでコミュニケーションの楽しさを覚え、少しずつ明るさを取り戻していけました。

 

ただ、次第に進路や勉強について不安になってきたんです。テストも受けてないし、通知表も評定不可能で返ってくる。「このままではいけないな」と思い、担任の先生とも連絡をとるようになりました。中二の先生はすごく熱心な先生で、夏休みから毎日英語と数学を教えてもらっていました。夜7時ごろ、先生が家に来てくれることもありましたね。

 

将来が不安で、この暗闇から抜け出せないんじゃないかと思っていたけど、先生の支えもあって、高校に行くために学校に戻ることができました。もう一度通い始めた頃はすごく周りの目が怖かったけど、別室登校から始めて、3学期には教室に復帰できるようになりました。このころには、いじめもなくなっていました。

 

 

——高校や大学はどのようにして決めたんですか?

 

高校は中学の自分を知っている人がいない高校を選びました。大学は、行けば世界が変わるという期待と、中三の時の塾の先生への憧れから進学を希望しました。

 

大学生の先生だったんですが、勉強を教えてくれるだけじゃなくて、自分の悩みや気持ちによりそってくれる方でした。その人にみたいになりたいという思いが強くて、高校でも大学進学をめざしたコースに進学しました。

 

 

——いま、当時あこがれた大学生になりましたが、中学生の頃の自分とくらべて変わったなと思うことは何でしょう。

 

中学校のときの経験から、表に出てこない相手の気持ちを察するようになりました。友人から相談されたときは、相手の言葉の奥を想像して話を聞くようにしています。

 

 

 

——4回生ということで、来年には卒業が控えていますが、進路についてお伺いしてもいいですか?

 

大学では学習支援や老人ホームのボランティアをしてきました。中学や大学の経験をふまえて、引っ込み思案で前に出ることができない人たちの支えになりたいのが今の気持ちです。福祉の分野に興味があるので、春から福祉の専門学校に進学します。

 

 

 

——貴重なお話をありがとうございました。まみさんには10月15日の「不登校のおはなし会in滋賀」で話題提供していただきます。当日、皆さんとどんなお話がしたいですか。

 

保護者さんが多いんですよね。不登校になってよかったこと、全日制の高校にいくのか通信制の高校に行くのか、復帰するときに不安だったこととその備え。この3つを中心にお話しできればいいですね。

 

 

不登校を経験した大学生と話す、”子どもの勉強・進路・将来”
〜第4回 不登校のおはなし会 in 滋賀〜

イベント詳細

日時  10月15日(日) 14:00~16:30

参加費 1000円

プログラム

・自己紹介
・大学生さんたちのお話  不登校だった時の気持ち/立ち直ったキッカケ/将来について考えていること etc.
・質問タイム
・参加者みんなで話す時間
・ふり返りやアンケートなど

◆ 話題提供

関西の大学生さん数名にお越しいただく予定です。
詳しいプロフィールなどは、お申し込みしてくださった方にご紹介いたします。

当日は、「マンダラトーク」という参加型の対談形式で、
みなさんが関心のあるテーマを中心にお話を進めていきます!

定員  10名程度

会場  コワーキングスペースMaghouse
(JR瀬田駅最寄り)
アクセスはこちら

 

お申し込み

・メールでのお申し込み

件名を「10/15 不登校のおはなし会参加」とし、

本文に、お名前・ご住所・ご所属・ご連絡先を明記のうえ、info@dlive.jp にメールをお送りください。

※こちらからのお返事が届かないケースが増えております。迷惑メール対策をされている方は特に、info@dlive.jpのメールが届くよう設定をお願いいたします。

主催

NPO法人D.Live

お問い合わせ先

info@dlive.jp

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。