子どもが1年間心待ちにしていた、まちあるきイベント

「今年もたのしみにしててん」

参加した小学生が声をかけてくれた。

この日は、親子参加で”おとなTRY部”のイベント。
「ほら、去年撮った写真やで!」

デジカメを持って、撮った写真を見せてくれる。

「今日は、なにをするの〜?」
 

今回のイベントタイトルは、『親子でお宝探しゲーム』

お題の写真と同じものをまちで見つけて、写真をとる”フォトスカベンジャーハント”というあそびだ。

去年、同じイベントをして大好評。
何人もの子が、「去年めっちゃ楽しかったから、今日も来てん」と言ってくれる。

 
僕は、この日の内容を聞いてきた、小学生の彼女に声をかける。
「今日も、前回と一緒のことやるよ。ただし、少し難しくしたよ」

「うわー! やったー! ガンバろー」

 

世の中には、たくさんのイベントがあって、ゲームもある。
イオンがあって、旅行先なんて数えられないくらいにある。

なのに、子どもたちは今回のイベントを心待ちにしてくれていた。
企画者として、こんなに嬉しいことはない。

キツい日差しの中、お題になりそうなものを探してまちを歩いてた苦労がむくわれる。
 

ふっふっふっ。
今回は、難しいぞ。
さて、解けるかな?

僕は、心の中でつぶやきながら、みんなにルールを説明する。

簡単なゲームをして、グループに分ける。親子で参加しているけれど、みんなバラバラのグループに。

お題を見せて、さぁ、まちへ出発!

お題の写真は、合計15枚。
たとえば、こんな写真。


 

この写真がどこで撮られたのか、この写真がうつっているのはどこにあるのか。

子どもと大人、合同チームが話し合いながら、まちを歩く。

そして、課題はほかにもある。

 

「外国人と一緒に写真を撮れ!」
「ミニオンを見つけろ!」
「ダッフィーを見つけろ!」

などの指令も。

駅前で歩いてる外国人に、「写真撮らせてください!」と声をかける保護者のかた。
結果、どの班も笑顔で外国人と一緒になって写真を撮っていた。
 

15個の課題は、13個を達成したチームが最高記録だった。

我ながら、「良い問題をつくれた」と、ほくそ笑む結果に。
 

さぁ、来年はどんな問題にしようか?

今年来てくれた子どもたちは、来年も来てくれるだろうか?

そんなことを考えながら、僕は「楽しかったです」と書かれたアンケートを読んでいた。

歩き疲れた体を癒やしながら。

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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
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