子どもが不登校になっても、将来がお先真っ暗なんてことはない!経験者が語った3つのポイントとは

 

こんにちは、スタッフの得津です。

先日、「不登校経験者と語る 学校を休みがちになったときのキモチ」という会を開きました。参加できるのは、保護者さん5名限定。不登校を経験した20代の社会人や学生さん3名をお招きして、2時間じっくり進路や関わりについて話し合いました。

 

 

「当時、お家の人に言って欲しかった言葉は?」
「興味や関心のあることの見つけかた」
「不登校だから出会えた人たち」

などなど、不登校のお子さんがいるご家庭にとっては、かなり興味深い話があれやこれやと出てきました。

会の中で、経験者の方々が強く語っていたことや会話が盛り上がったところを、不登校のお子さんの将来を考える上での3つのポイントとしてお伝えします。

 

 

1、子どもはそのままの自分を受けいれて欲しい

経験者のお一人が、不登校だった時期はお家の人から「学校に行かないのなら、あなたには価値がない。」など、かなりきついことを言われ続けて本当に苦しかったとおっしゃっていました。

「自分は価値が無いんだとどんどん思うようになり、一層外に出たり学校にいったりする気持ちがなくなっていきました。でも、本当はお母さんにはそのままでも良いって言って欲しかった。そのままを認めて欲しかった。不登校だった当時はこんなこと言えなかったけど、ずっと認めて欲しいという気持ちはありました。」

 

この話を受けて、別のかたもこのようにおっしゃっていました。

「その話、すごくわかります。学校に行けていないことが悪い状態だって自分でもわかっているんです。だから、布団の中で、どうして学校に行けないんだろう、どうしたら行けるんだろうって、ずっと考え続けてました。でも答えは出ないし、エネルギーもからっぽなので起きることもできない。とにかく自分がダメだっていうことばかりに意識が向いていました。ちょっとでも前向きになるためにも、この状態の自分でも良いって親には言って欲しかったですね。」

 

親の立場からすれば、「学校に行けないあなたでもいいんだよ」ということは勇気がいることだと感じます。もし認めてしまったら、引きこもりになってしまうんじゃないか、将来のために無理やりでも学校にいかせるべきじゃないか。いろんな考えが浮かぶことでしょう。ですが、まずは受けいれてあげることが子どもが前向きになる第一歩だと、不登校を経験した3名は語っていました。

 

 

2、親だけでも外に出てみる

これは、親と子どもどちらのためにも大事なことです。親の側からすれば、普段は家にいない時間に子どもがいるというのはストレスがかかるそうです。一方、子どもの側からは、「早く出て行ってくれないと部屋から出られない」という気持ちだそうです。

だったら、どちらのためにもまずは親だけでも外に出てみてはいいのでは?と思うのです。

自分がホッと一息つけるカフェや、ショッピングを楽しんでもいいかもしれません。大事なのはストレスを発散できる場所へいくことです。イライラしてお家で過ごすのは、お互い嫌ですしね。もし気持ちが乗ったら、不登校について相談できる親の集まりや、各市町村の教育支援センター、フリースクールの見学にいくのいいかと思います。

 

 

3、いろんな進路のかたちもOK

今回きてくださった3名の不登校経験者は、中学校や高校のときに不登校になりました。

進学については、通信制の高校に通った人もいれば、高卒認定試験を受験して大学や短大に進んだ人もいます。成績にあった高校や大学に進むという、よくある進学のかたちとは彼らは違っていました。

 

ですが、彼らには進学にあたって不安は無かったと言います。

「布団の中で、自分は何がしたいのかずっと考えてきたから他の人には負ける気がしなかった。AO入試で入ったけど、面接でも全然不安はありませんでした。受かるって思ってました。」

 

受かるって確信してたのがすごいなとも思いましたが、何よりも関心したのが「とりあえず」で進路選択をしなかったことです。どなたも、自分なりに「これがしたい」という気持ちがあって進路を選んでいました。

 

どうしてこんな風に前向きに進路を選べたかというと、自分を受けいれてくれる人に出会えたからだそうです。

 

ある人は不登校を支援するNPOがおこなっている家庭教師派遣で出会った先生。
またある人は通信制の高校の先生。

 

それぞれ、保護者のかたが「ここなら子どものことを受けいれてくれるんじゃないか」という場所をいろいろと探してくれたそうです。親御さんにとっては、自分が経験したような普通の進学をして欲しいという気持ちがあるかと思います。しかし、普通の学校に入れても同じことのくり返しになったり、人数が多いために子どものことを見てくれないのだったら、あえて普通と違う進学先を探してみても良いんだと彼らの話から感じました。

 

 

 

おまけ

風邪を引いたら、病院に行きますよね。

注射を打ったり薬を処方してもらうために。あとは2、3日寝て風邪を治します。
こういうのを対処療法と言います。

 

今回、経験者3名の話から感じるのは、風邪と同じような対処療法的なアクションでは不登校は解決しないということです。無理やりでも学校につれていっても、子どもとケンカになったり、翌日にぐったりして休むことのくり返し。

 

それなら、根本にアプローチするのが一番良い。

風邪だったらぶり返さないように、生活習慣や食生活を見直します。不登校に対しては、まず子どもを受けいれてあげる。根っこを解決しようとすると時間がかかります。2、3日ではなんともなりません。ですが、不登校を経験しつつも自分のしたい仕事に就き、社会人として活躍している方々を見ると、それが一番いいアプローチなんだと実感しました。

 

お知らせ

お父さんお母さんが不登校についての悩みや相談ができる会を滋賀県大津市でひらきます!

京都で「不登校のおはなし会」を開いている、駒井亨衣(こまい ゆきえ)さんをゲストにお招きし、みんなで進路や関わりかたなどについてお話しします。初めてのかたでもご遠慮なくお越しください。

 

7/23(日)14:00 – 16:00

「出張ママらく 不登校のおはなし会 in 滋賀」
場所:コワーキングスペースMaghouse(JR瀬田駅徒歩3分)
定員:10名
参加費:1,000円

お申し込み

お申し込みはメール、もしくはフェイスブックからお願いします。

・メールでのお申し込み

件名を「7/23 不登校のおはなし会参加」とし、

本文に、お名前・ご住所・ご所属・ご連絡先を明記のうえ、info@dlive.jp にメールをお送りください。

 

おはなし会の詳細はこちらから

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この記事を書いた人

D.Live副理事/元小学校教員
自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。
自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。

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