「納得のいかないバツ」が、子どもを学校嫌いにさせる―「林先生が驚く初耳学」から

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林先生が驚く初耳学」という番組をよく観ているのですが、先日の放送で気になる内容を取り上げていたのでご紹介。

年末のスペシャルで、「3.9+5.1=9.0」という計算式の解答は本来「9」が正解であり、「.0」をつけた分減点にしたと言う話題に「それは正解にすべき」と林先生が物申したところ、「林先生は何もわかっていない」「指導要領がそうなっているから仕方ない」と賛否両論が起こったそうです。

僕はテレビを前に、なんとなしの脱力感を覚えました。

おそらく、肯定的な意見を番組宛てに送った先生もいらっしゃると思いますが、なんかすごくもったいない気分になりました。その指導要領という形にハメた教育や授業は果たして正しいのだろうか?その枠組みがもし誤っていたらどうなってしまうのだろう?

それに付随するように、ゲストが「その公式がなぜそうなるか?を先生に聞いたら『いいからやれ』と言われた」と数学や算数が苦手になったエピソードを次々披露していて、数学が苦手な僕も思わず納得したのでした。

これも何度か書いているのですが、子どもが理解して先に進むパターンには「なぜそうなるか」が分かるか「何に役立つのか」が分かるかの2つに別れるそうです。

たとえば、武田鉄矢さんは「分数の割り算は逆数をかける必要がある」ことが理解できなくて先生に聞いたら「いいからかけろ」としか教えられなかったことが発端で、算数や数学についていけなくなったそうです。きっと武田さんも「なぜそうなるか」が分からないと先に進めないタイプでしょう。

一方で、それまで数学のテストの点数が30点台だったのに、工業高校に進学してドリルで穴を開けるのに数学の公式が役立つことが分かって急に成績が伸びたと言う話もあります。典型的な「何に役立つのか」が分からないと先に進めないパターンです。

不登校の子どもの中には、先生に馴染めず不登校になった例が多く存在します。必要以上に隣の席の子どもが強く叱られていて恐怖を感じた。先生が自分のことを見てくれていない。無意識のうちにナーバスな子どもたちを傷つける行動があるかもしれません。

その中で「質問したのに納得の行く答えが返ってこなかった」というのも、その積み重ねが先生への不信感、不登校につながることも十分ありえます。林先生自身も子どものころ「こんな風に教えていない」と言う理由でしょっちゅう絶対に正解しているはずの解答にバツをつけられ、納得がいかなかったようです。

急に答えられないことでも、たとえば「2日後に答えを持ってくるから、それまで待ってて」などというやり方はいくらでもあるのです。背伸びせずに分からないものは分からない、と答えてもいいと思います。でも分からないで片付けずに、ともに考える、同じ立場で勉強するという姿勢が大事だと思います。

一斉授業で何十人という子どもたちと一度に関わる先生方にとっては、この番組での林先生の意見は無理難題を押し付けているように思われるかもしれません。しかし番組内での林先生の言葉を借りるなら「納得のいかないバツは心に突き刺さる」のです。

指導要領ではこうしろ、って書いてあるからその答えはバツだ

これで納得できる子どもが、果たしてどれくらいいるでしょうか?

何も「100%疑問を解消させてあげてください」と先生に言うつもりはありません。先生がスーパーマンではないことは重々理解しています。ただ、ぶっきらぼうに片付けないで、たとえ自分が説明できないこと、知らないことでも「子どもといっしょに学んでいく」ことを、大切にしてほしいのです。

学校での授業は、考えてみれば「なぜ?」があふれる世界です。円周率はなぜ3.141592…と続くのか。リンゴはなぜ「apple」と書くのか。第二次世界大戦が勃発した背景は、リトマス試験紙が赤青になる理由、身近な言葉の語源・・・。

そんな小さな興味をつぶすからこそ、子どもと大人の心の距離が離れていくのだと思います。これは不登校の子どもたちもいっしょ。示した興味はある種本人にとっては「生きがい」ですから、それを否定されると自分の生き方を否定されることと同義であり、ますます自信を失います。

どうか、子どもたちの小さな小さな興味を、否定せずに育ててあげてください。

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山本 駿

山本 駿

子どものころより人一倍敏感な特性を持ち、中学3年間を不登校で過ごす。大学卒業後、不登校ボランティアを経て2014年よりD.Liveに参画し、現在は通信制高校教員を両立しながらTRY部や不登校講演事業を中心に担当。HSP(Highly Sensitive Person)特有の繊細さを活かし、今を生きる子どもたちの先生でも友達でもない「ナナメの関係」になることを目指しています。