「今すぐに子育て本を破り捨てろ!」と悩んでいるママに伝えたい理由

正直、世の中から”子育て本”がなくなってしまえば…なんて思っています。
ぶっちゃけ、いらないんですよ。子育て本なんて。
語弊を恐れずに言うと、子育て本は麻薬に近い。

薬として上手に使う方法もあります。
しかし、多くの人にとっては毒になってしまうのです。

僕は、子育て本は市販されているバットのようなものだと思っています。
長さ85cm、ヘッド直径60.5mm、グリップ直径24mmミリ。
これはイチロー選手が使っているバットです。

プロ野球選手でも、バットはみんなそれぞれ違います。

長さやヘッドの直径。
さらに、木製バットの場合、重さやサイズだけでなく材質も変わります。

重さも違えば、材質も違う。
誰1人として全く同じバットを使うということはありません。

イチロー選手は、他の選手が使っているバットを触ることすら嫌がると言います。

「感覚が狂うから」だそうです。

同じバット。
同じ木のバット。

同じボールをみんな一緒のルールで打つ。

にも関わらず、誰1人として同じ物が存在しないのです。
これって子育てと同じではありませんか?

子育てってみんな同じルールですよね?
「人間の子どもを地球で育てる」という。

「私は、狼を育てています」「私は、木星で育てるのです」と言うのなら話は変わります。

しかし、前提のルールは同じなのです。

みんな同じ”子育て”という競技に取り組んでいます。
でも、それぞれにスタイルがあります。

大きな体格でホームランを狙える打者もいれば、小柄で転がすのが得意な選手もいます。

ホームランを狙うためには、より重いバットが最適でしょうし、ヒットを狙うには軽く振れるほうが良いですよね。
(ちなみに、イチロー選手は910g、ベーブルース選手は1500gのバットを使っていたと言われています)

セッカチな性格の人もいれば、おっとりしている人もいます。
ヤンチャだったり、真面目でしっかりしている子もいます。

親も子ども、どちらも十人十色。
同じ人、全く同じような親子は世界中探してもいません。

子育て本は、決まった規格の市販されたバットと同じです。

それが合うか合わないかは、人によるのです。

たとえば、850gのバットが売られているとしましょう。

小柄な人にとっては、とても使いやすいかもしれません。
しかし、大柄でブンブン振り回す人にとっては少し物足りなく感じます。

大柄な人が、この市販されているバットを使って試合に出ても、結果が出ない。
ホームランを打てない。

それは果たして、本人が悪いのでしょうか?

技術の問題はもちろんあります。
しかし、バットが本人に合っていないと結果を出すのは難しい。

子育て本も同じ。

あなたに合うこともあれば、合わないこともあるのです。

にも関わらず、多くの人たちは子育て本を読み、「ああ、私は全然できていない」と落ち込むのです。

それは、小柄な人がベーブルースが使っているバットを振って、「全然打てない」と言うようなもの。

比べる必要はないのです。

子育て本は、著者独自の方法が多く掲載されています。

これは、その人がやって来た方法、うまくいくやりかたであって、決してあなた向けにカスタマイズされたものではありません。

著者の人は、きっと自分なりの方法をたくさん模索したのでしょう。

イチロー選手も自分のバットを見つけるまでには多くの模索があったのだと思います。
触って、振って、試合で使ってみる。
試行錯誤しながら、自分に合った重さ、結果が出るサイズにカスタマイズしていったのです。

いろいろな子育て方法を試行錯誤し、その著者にあった方法が子育て本に書かれています。

いわば、子育て本は”イチローモデル”や”ベーブルースモデル”といったようなものなのです。

憧れる気持ちはわかります。誰だってイチロー選手になりたい。

でも、体格が違えば、技術も違います。
簡単に使いこなせるようなものではないのです。
難しい方法、自分に合わないものを使って落ち込んでしまうのであれば、いっそ使わないほうがマシ。

だから、僕は子育てで悩んでいる人に「子育て本は、破り捨ててください」と言うのです。
では、子育て本を使わずにどうやって上手に子育てができるのでしょうか?

不安になる気持ちはわかります。
正解が知りたいと思うのも当たり前です。

でも、残念ながら方法は1つしかないと僕は思っています。

それは、自分なりの方法を模索することです。

子育て本を書いている人も、みんな初めは試行錯誤、自分なりの方法を模索することから始まっています。
イチロー選手も、自分のバットを見つけるまで、ずっと試行錯誤です。

いろいろな方法を知り、自分なりのやりかたを探す。

地道なやりかたですが、僕はそれがベストだと思っています。

まずは、子育て本を参考にしても良いです。
でも、その中で自分に合う方法、やりかたを少しずつ自分なりにカスタマイズしましょう。
正解を教えてもらってやるほうがラクです。

自分の方法を模索するためには、とことん考える必要があります。
試行錯誤しないといけません。

どんな方法があるのか、情報を仕入れないとダメです。

正解を教えてもらって、それをやるだけだったらしなくても良い苦労がきっとたくさんあるでしょう。

しかし、長い目で見ると、きっとそのやりかたのほうが良いです。

「これ私できていない」と自分を責めるよりも、「ああ、こんな方法だったらできるかも?」と思いながら子育て本や他人のやり方を学んだほうがきっと楽しいと思うのです。

子育ては、わからないことだらけ。
昨日できた方法が今日できるとは限りません。

だからこそ、常に自分自身で子育ての方法を模索するのです。

「うまくいかなくて当たり前」と考えながら子育てをしていたほうがきっと今まで以上にラクに子育てと向き合えるでしょう。

 

当団体でも、来週にゲストを4人交えてのイベントをおこないます。
みんな教育に関わる専門家でありながら、試行錯誤を繰り返しているパパやママです。

答えではなく、自分に合う方法を考える機会になります。

一方的に話を聞くだけではなく、参加者やゲストと一緒に話し会う時間もじっくりととっております。

話を聞きながら、自分なりの方法や自分に合いそうなやりかたを見つけてみませんか?
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この記事を書いた人

1984年 大阪生まれ 立命館大学文学部卒

中学時代は、部活に打ち込み、勉強では学年で常にトップ10以内。
しかし、中学3年生のときから学校がしんどくなり、誰とも話さなくなる。
野球選手を目指し、大阪の野球強豪校へ行ったものの、自信を失い退部。そこから学校へ行かず、河川敷で過ごす毎日をおくる。
浪人して立命館大学へ入学したものの、なにをしたいかが分からなくなり、行く意味を失う。1回生の夏から1年ほど、京都の下宿で引きこもる。
友人の支えもあり、復活。政治家の秘書やテレビ制作などのインターンをおこない、期間限定のカフェも開く。「自分のようにつらい思いをさせたくない」と思い、D.Liveを立ち上げる。
フリースクールや自信を取り戻す教室を運営。不登校に関する講演や講座もおこなっている。
京都新聞にして子育てコラムを連載中。
詳しいプロフィールはコチラから

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