「また来たい!」と思える居場所づくりを目指して
この数日で、D.Liveが携わるイベント2つにスタッフとして参加しました。
ひとつは、草津市委託の中学生居場所づくり事業「TudoToko」(つどとこ)。
今後継続して毎週木曜に行うTudoToko、この日は第一回ということもあって、続々到着する中学生たちはみんな不安と緊張が入り混じる固い表情。それが、ネームトスなどのアクティビティを通して徐々に笑顔に変わっていき、大人の方が準備して下さった美味しいサンドイッチを片手に気付かぬ間にあちこちで笑い声が起こっていました。
もうひとつは、KMP(くさつ未来プロジェクト)との共催で行っている「大人TRY部」の夏休み版、「親子TRY部」。
この日は子ども・大人がチームを組んで、南草津駅周辺で「スカベンジャーハント」を実施。途中、「ウォーリー」として逃げ惑う役を担当したのですが(見つかったら高得点)、「ウォーリー待ってー!!」とたびたび追いかけられて肝を冷やしました。子どもたちはもちろん、大人も童心に帰って遊んでいた様子が印象的な時間でした。
この2つのイベント、それぞれ対象が中学生、小学生(とその保護者)と対象は違うのですが、イベントを終えて感想をたずねると、ほぼ共通した言葉が返ってきました。
「めっちゃ楽しかった!」「また来たいな、と思いました」
TudoToko第1回の帰り道、夜道をぼーっと歩きながら、中学生が伝えてくれた感想を反芻して「今日は良い1日だったなあ」としみじみ思っていました。と同時に、子どもたちにとって、学校でも家庭でも学習塾でもない「居場所」の重要さを認識した一瞬でもありました。
家にたくさんゲームがあった小学校の同級生。しかし彼は週に4日学習塾に通う勤勉な同級生でもありました。そんな彼が平日唯一塾に行かない月曜日、自然と彼の家には同級生が集まってみんなでロクヨンに興じるようになりました。当時うちにはゲーム機がなかったので、月曜日の放課後が毎週待ち遠しかったのをよく覚えています。
中学生で不登校になってからは、少し遠くでやっていた居場所事業に参加するようにもなりました。僕より少し上の年代が対象だったのですが、スタッフの大学生に会えるのも楽しみでした。この場所で一緒に遊んでいた人たちが今どこで何をしているのか知る由もありませんが、貴重な楽しみのひとつだったことは確かです。
振り返ってみれば、僕は学校や家庭以外にも居場所をきちんと見つけていた人間だったのかもしれません。
こういう居場所の最大の魅力は、学校と家庭の往復で終わる毎日では絶対にありえない「人とのつながり」が生まれることだと思っています。地域のおっちゃんおばちゃん、大学生のお兄さんお姉さんから、人生のヒントから進路に関するアドバイスを引き出せる可能性は、ごまんとあります。
中学校のころ参加していた居場所事業のスタッフも、終了後日々いろんな反省はあったと思うのですが、きっと「楽しかった!」という笑顔を楽しみに運営していたのかなあ、なんて想像しています。そして大人になった今、僕がこうして下の年代に「楽しかった!」という笑顔を提供する番なのかな、と思いました。
お金よりも、「楽しかった!」が嬉しい場所づくりを目指して。
以前書いた記憶がありますが、僕はそこまでお金を儲ける、稼ぐ、ということに興味がありません。確かにいつかはきちんとお金を稼がなきゃと思っていますし、今でも野球観戦とかお金のかかる趣味はあるのですが、それよりも何か人に役立つことをするほうが好きです。
TRY部でも、目標設定に悩む生徒にアドバイスを送ることでそれを実践してくれたり、「あれめっちゃ役立ったわ!」と感謝されるとものすごく嬉しくなります。TRY部やっててよかったなー、と感じる瞬間です。
残念ながらTudoToko、親子TRY部、両方ともしばらくは不定期の関わりとなりそうなのですが、TRY部を中心として今後も「来てよかった!」「楽しかった!」と思える場づくりを心掛けつつ、TudoToko・親子TRY部を後方から見守っていきたいな、と思っています。