TRY部スタッフが子どもの通訳なら、白書スタッフは子どもの本音辞典の編集者だ

TRY部は、通訳だ。
子ども自身がわかっていないこと。
親もわからないこと。それを紐解く。
絡まった糸をほどくように。
1月に、代表はTRY部のスタッフは子どもの通訳だという記事を書いた。
http://www.blog.dlive.jp/2016/01/15/mymind/
すごくよく分かるし、僕もその通りだと同じスタッフながらすごく共感する。
じゃあ、子どもの自信白書を作成するスタッフは一体なんなのだろう。
僕はずっとこのことについて考えていた。
「スタッフはスタッフでしょう」なんて言ってしまえばそれまでだけど、
それじゃあなんだか愛想が無い。
ずっと考えてきたけれど、
TRY部スタッフが通訳だということを思い出して、ようやくハッと気づいた。
白書スタッフは、子どもの本音辞典の編集者だ。
子どもの自信白書には、「子どもの自信を育む団体紹介」とか「自尊感情について知りたいあなたへのおススメ本」など、自信や自尊感情にまつわるたくさんの内容が載っている。
でも、親御さんにとって一番読みたい内容は子どもの本音が載っているアンケートやインタビューだと思う。だって、アンケートには親御さんが直接聞けないようなことをたくさん聞いているから。
・人の目を気にして、やりたいことができないことはありますか。
・お家の人は自分の事を理解してくれていると思いますか?
・自分の事は、どれくらい好きですか?100点満点で教えてください。
こんなこと普段は絶対に聞けない。
一緒に外食に行った帰りの車内で聞いてるイメージも湧かない。
でも、実はちょっと気になっている。
「気になる、けど聞けない」というのが、きっと親心。
そんな子どもの本音に迫っているところが、子どもの自信白書の一番の魅力だし、
本音がつまった白書は、親御さんにとってはまさしく「子どもの本音辞典」だと思う。
思春期の子どもの言葉や行動って、親御さんからするとよく分からないことが多い。
どうして、こんなことするんだろう?
どうして、今まで通じてた言葉が急に届かなくなるんだろう?
昨日までと、何かが違う。けど、何が変わったんだろう。
思春期の子どもたちは驚く程の早さで変化し、成長し、たくさんの物事を感じている。彼らの仕草や言動から、子どもの想いを汲み取るのは、まるで始めて聞いた英単語を英和辞典で調べるようなものじゃないだろうか。
英単語は辞典をみて、「あー、こういう意味だったのね!」という事が分かる。
思春期の子ども心は、子どもの自信白書を読んで「あー、こういう意味だったのね!」という事が分かる。
こんな白書を作っている僕たちは子どもの本音辞典の編集者だ。
2016年の白書は、もっと子どもの本音に迫っていく。
先日、2015年白書の作成でお世話になった教授に挨拶へ行った。
そこでこんなことが話題になった。
学習面では、いわゆる「小3のカベ」というのがありますよね。学習内容が3年生から難しくなって、勉強でつまづく子どもも出てくるという話です。自尊感情にとってのカベって、小4〜小6くらいからあると考えています。というのも、この時期から子どもは親や先生からの期待をシビアに感じるようになります。親が言った「勉強しぃや」という何気ない言葉に対しても、子は(良い学校いけって思ってるんやろうな)という具合です。
(あぁ、むっちゃありそうこれ)
教授と話を進めながら、僕は強くこう感じた。
なぜなら、これまで関わってきた子どもたちからも、自分の親や担任の先生からの期待と、現状の自分の差を感じて自信を失くす話をたくさん聞いてきたからだ。
「〜〜点とられへんかったらアカンねん。お母さん怒るねん!」なんて、テスト前なんかよく聞いた。こういうのがさらに進むと、いわゆる「いい子の悩み」を抱えてしまうんだろう。
教授いわく、そのキッカケが小4〜小6くらいから出始めるらしい。
だったら、今回の白書はこの「親や先生の期待と子ども自身の評価の差」についてアンケートやインタビューで本音に迫ろうという話になった。
お家の人の何気ない「勉強しぃや」の言葉に対して、
実はお家の人が思っている以上のプレッシャーを子どもは感じているかも知れない。
あるいは逆に、気持ちを込めていった「勉強しぃや」に対して、
子どもな内心(まだまだ全然大丈夫)なんて思っているかも知れない。
この、言葉の奥にある想いへの受け取り方のズレとその背景に迫っていこうというのが2016年の白書の幹になるだろう。もっともっと、子どもの本音に迫ることができる白書になるという強い予感と期待を僕は持っている。
ここまでの話を聞いて、「ちょっと、面白そう」と思った人はぜひ子どもの本音辞典の編集者に加わって欲しい。
この仕事はかけがえのない仕事だ。
進学した子どもたちがこぞって英和辞典を買うように、子どもが思春期に入った親御さんも子どもの言動を訳してくれるものを求めている。
親御さんの気持ちが子どもに伝わるように、
子どもの気持ちが親御さんに伝わるように、
僕たちはお互いに橋を架ける編集者だ。
直接関わる通訳ではなくても、編集者は極上の喜びとやりがいを感じられる。
とても中身が充実していましたね!
今の子供達の生の声も我が子以外には、聞く機会もほとんどありませんので、参考になりました。
そして、沢山の方の活動も紹介されていましたが、そのどれもが子供1人1人をそれぞれの個性がある1人の人間として尊重して向き合っているということに胸があつくなりました。
「親なんだからもっと学習面をしっかり考えないと!後で困ることになるよ」とこれまでにも幾度と無く周囲から言われてきていた私ですが、「そうかもしれないけど、本当にそう?そこが親としての最大の役割なの?」と思ってしまっていた自分が変わり者すぎるのか?と思うこともあったのです。でも、まずは私自身が自分を信じ、私の中の言葉で表現するなら「子供の心の安定」を最優先にこれまでやってきました。
結果、数年前の私自身が自分に自信が持てなかった時の子供はいつも私の顔色を見てどこか緊張感が感じれる表情だったのですが、今は、その面影を感じることはありませんし、どんな自分であっても卑屈にならず、苦手なことも自分なりにのぞみ、決してだれかと比べることもなく「これも個性だし!」と自分で言いのけ、ちょっとした自信が見え隠れしている子供の姿をみて、いい成績をとってくるよりも嬉しいことだと感じている日々です^^;
今は、自分で何がしたいのかがわからないのが悩みのひとつのようですが、冊子に書かれていたことを参考に、自分で考え、答えを見つけていけるようなサポートをしていきたいと思っています。
改めて考えなおす良い機会をいただきました!
本当にありがとうございました。
そして、ぜひ沢山の子どもたちの自信が高まっていって欲しい!
親御さんにも知ってほしい!
そう思います。
陰ながら応援しております。
こんな感想が届くのが、僕たち白書スタッフの仕事だ。
子どもの本音にさらに迫れる2016年白書を一緒に作り、喜びとやりがいを分かち合える仲間を僕たちは求めている。 info@dlive.jp