『高1クライシス』を防ぎ、子どもが安心して高校生活を送れるための居場所について

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「初日はとりあえず自分の席の前後の人としゃべって、ぼっちにならんようにするよね!」

「そうそう!ぼっちって思われたくないし。ほんで、前後の人が合わへん人やって気づいたら少しずつ離れていって、別のグループに入るようにするわー。」

 

 

先日、中高生の生徒たちと4月はじめの友だちづくりについて話していると、彼らが周りからの見られ方を強く意識しながら友だちをつくっていることに気づかされる。

 

『高1クライシス』という言葉をご存知でしょうか。

 

小1プロブレムや中1ギャップと同じように、進学を機に変わってしまった環境に馴染めずに苦しい思いをすることをさす言葉だ。

高等学校進学後、学習や生活面での大きな環境変化に適応できず、生徒が不登校に陥ったり、退学したりする現象。ケースの大半が高校1年時に集中していることからいう。高校では学区が広範囲になるため、生徒は中学までのように徒歩圏内への通学ではなく、新たな環境に身を置くことが多くなる。そのため、幼少期から培ってきた人的つながりが切れてしまい、まったく新しく人間関係を構築することが求められる。しかし、ここでうまく適応できず、精神的に不安定になったり、心身の健康を害したり、いじめの標的になってしまったりすることがある。また、中学では学習面・運動面で、ほかの人よりもぬきんでていると自負していたものが、高校に入ってみるとさほどではなかったことに気づかされることも多い。このような自信の喪失も、高1クライシスに陥る原因となる。(コトバンクより)

 

 

不登校の支援をしていると、まさしく高1クライシスだというケースも数多くご相談される。

「がんばって受験勉強した学校の宿題がとても多くて・・・」

「気の合う友達がいないし、勉強も楽しくないんだそうです。」

「4月にちょっと行ったくらいで、もう何ヶ月もいっていないんです。」

 

期待を持って勉強して、やっとの思いで入学したからこそ描いていたイメージとの差や、環境の変化についていけなくなって不登校や退学せざるを得なくなってしまう。

 

こんな残念なことがあっていいだろうか。

 

高1クライシスを防ぐために自治体や高校では、独自の取り組みをしているところが増えてきている。

D.Liveが活動する滋賀県でも大津清陵高校で「ほっとるーむ」という活動がおこなわれている。ほっとるーむは高校の中に場所を借りて、生徒たちがお昼の時間を過ごせるカフェのような場所だ。ほっとるーむは対人援助に精通した大人や地域の学生によって開かれている。

実は手前味噌ながらD.Liveも少し関わっている。

 

 

 

 

 

 

先日「ほっとるーむ」で、こんな場面があった。

ほっとるーむには毎回20名近くの生徒が来ている。始まったばかりの頃は高3の生徒がよく来ていたけれど、ある日高1の子がやってきた。先生に連れられながら恥ずかしそうに来た彼女は、上の写真のように地域の大人にドリンクを入れてもらって席についた。

 

 

最初は一緒にきた先生と話していたけど、気づけば大学生や近くの席にいた学校の先輩たちと話していた。自分は他の生徒たちと話しながら、その様子を見ていた。その日はそれ以上のことはなく、ほっとるーむの大人や学校の先生と「次も来てくれるといいですね。」なんて話をして終わった。

 

次のほっとるーむにも、その高1の生徒がきた。なんと一人で来てくれた。大丈夫かと心配したが、前に話した先輩のところに自分で行って話していた。ほっとるーむがキッカケで、高1の子に新しい友だちができた。

 

正直な話、ほっとるーむの何が作用して友だちができたのかは分からない。

クラスと違う顔になれる場所だからかもしれないし、先輩と好みが合ったからかもしれないし、大学生が上手に場をとりなしてくれたかもしれない。具体的には分からないけれど、少なくともこの子にとっては高1クライシスを防ぐセーフティネットの1つになったのは確かだ。

 

 

ほっとるーむを始める前は懸念もあった。

「授業に出ずに、ずっと溜まってることにならないか。」

「ジュースやお菓子だけじゃなくて、ゲームもできるってどうなの?」

 

いろいろな意見が交わされ、「生徒たちが少しでも学校に通ってくれるなら」とスタートが決まった。

配慮や工夫はしているけれど懸念されたことが起こるかもしれない。しかし、続けることで高1クライシスや中退を防ぐキッカケの1つになれることが分かった。来年度も継続していくつもりだ。

 

 

 

ただ、1つ問題がある。

実はほっとるーむは予算がついた事業ではなくて、今はほっとるーむに関わる大人たちが全て持ち出しでおこなっている。だから、やりたいという気持ちだけではどうしようもない部分もある。

 

ほっとるーむを来年度も継続し、高1クライシスを防ぐために寄付をお願いできないだろうか。

NPO法人こどもソーシャルワークセンター、一般社団法人セレンディップ、NPO法人D.Liveの三社で、ほっとるーむ継続のためのクラウドファンディングをおこなっている。

 

しめきりはあと3日!(2019年3月28日時点)

3月31日までのチャレンジで目標金額の達成まであと少し。

 

 

あなたのご支援で、高1クライシスを防げます。

ご支援・ご協力お願いいたします。

クラウドファンディングサイトはこちら

 

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。