高校に”異”場所をつくると友だちができる【高校内カフェがつくるつながり】

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先日、大阪で高校の先生と話した。

 

今の高校生は共通の体験がなくてバラバラ。

みんなが同じテレビ番組を観ることはないし、好きなゲームも違うから共通の話題もない。

だから先生としては共通の体験や共通の思い出を作って、少しでも一体感を感じてほしいそうだ。

けれど同僚の先生からは不評で、そういうのは小学校や中学校でやったでしょと言われるらしい。

 

 

確かに高校は小学校や中学校よりクラスのつながりは薄い。

ぼくの高校時代を思い出してみても、そうだった。

 

選択科目や志望校に応じて受ける授業が違うから、同じクラスでも朝とお昼とHRにしか顔を見ない生徒もいた。

行事のやる気にも温度差があったし、一致団結なんて縁のない言葉だった。

 

 

でも、小学校や中学校だけで、共通の体験や思い出づくりは十分だなんて思わない。

入学したばかりの頃は、自分の席の前後の人にさえ何を話せばいいか分からず苦労した。

 

 

休み時間のたびに周りの人たちが話しているのを見ると焦ったし、お昼を誰と食べようかキョロキョロしたこともあった。授業でも行事でも何でもいいから他の人と話せるきっかけがあれば嬉しかった。

 

 

小学校や中学校の頃は近所の友だちがいたから何とかなったのに、高校になると新しく友だちをつくることがとても難しかった。先生の言うように高校のほうが共通の体験や思い出が必要かもしれない。

 

 

これはぼくの経験だけから言っているわけじゃない。

いま、滋賀県のとある定時制高校に関わっている。

 

定時制高校は大学のように自分で時間割を組んで授業を受ける。

多くの人がすごしただろう全日制の高校以上にクラス感みたいなものが無い。

 

ここで想像してほしい。

 

 

まだ学校に慣れていない時期に自分で授業を選ぶ。

友だちが欲しかったら同じ授業を受けている隣の人に自分から声をかける必要がある。

その人はもしかしたら次の時間は別の授業かもしれない。

 

 

ぼくだったらこの時点で心臓バクバク。周りキョロキョロ。

読むともなく教科書をパラパラするだけだ。

ひとりぼっちにはなりたくないけど、何をすればいいか分からない。

 

 

 

さらに授業が難しいとなればどうだろう。

 

授業は難しいし、友だちもいないとなると、もう学校がめんどくさくなる。

楽しくないし今日は休もうかなと思う。

この気持ちが積もってくるにつれ、段々と学校との距離がひらいてくる。

 

 

実際、定時制高校の中退率は全日制高校にくらべてかなり高い。

入学して一年経ったら生徒数が半減していたということも珍しくない。

それくらい中退率が高い。

 

 

少しでもこの中退率を下げるために、滋賀県の定時制高校の先生たちも大阪の先生と同じく、生徒たちが共通の体験や話せるきっかけをつくりたいと思っている。

 

 

でも、先生たちだけでは手が回らないので、ぼくや社会福祉士や県内の大学生たちが集まって高校の中にカフェをつくった。

 

 

カフェの名前は「ほっとるーむ」。

ほっとるーむは高校の中にできた”異”場所だ。

いわゆる学校っぽい雰囲気と異なる雰囲気を意識している。

 

 

会社でいうところの喫煙ルームや給湯室のイメージだ。

喫煙ルームだから話せることやできることがある。

 

ぼくはタバコを吸わないけれど、喫煙ルームにいる人はリラックスして話しているのが外から見てもよくわかる。

そんな風に学校の中でもリラックスして他の生徒と話せる場所がほっとるーむだ。

 

 

 

学校っぽさを忘れてもらうように、小さい工夫をたくさんしている。

まず、ほっとるーむに来ると生徒たちはジュースとお菓子をもらう。

 

 

 

 

 

ボードゲームもできるし、テレビゲームもこの時間だけはOKだ。

 

 

 

 

生徒が持ち込んだらアウトな物でも、ぼくたちが用意したものなら遊べるので生徒たちは楽しんですごしている。

他にも、できるだけ学校っぽい雰囲気にならないように2・3人の先生が様子を見に来る程度に、ほっとるーむの見学を控えてもらっている。

 

小さな工夫や先生たちの協力もあって、いまでは満席になることが当たり前になった。今まで話したことない生徒同士が友だちになったり、先生以外の大人と話せることを楽しみにしていたり、嬉しい成果も生まれている。

 

 

今後は生徒同士のつながりをつくるだけじゃなく、社会福祉士など専門的なスキルを持った大人がほっとるーむにはいるので、生徒に必要な支援が受けやすい環境を作っていく予定だ。

 

 

ほっとるーむは一年前に始めた取り組みで、実はどこからも予算をもらっていない。

新しく制度として広げるにしろ、どこかの予算をいただくにしろ、実績がないと始まらないというなんともし難い実情がある。

 

あなたがもしこの取り組みをいいなと思ってくれたなら、活動を継続するために寄付をお願いできないだろうか。

(寄付は500円からクレジットカードで出来ます。)

「いきなり寄付のお願いか。」と言われることはわかっている。

ぼくも自分でよくこんな無茶なことを言えるなと思っている。それこそ心臓バクバクだ。

 

心臓バクバクだし無茶だとわかっていても、定時制高校の生徒たちが中退せず、楽しい高校生活をすごせるように。

ご協力を、どうか。

 

 

ほっとるーむといただいたご寄付の使途について

滋賀県のこどもソーシャルワークセンター・NPO法人D.Live・一般社団法人セレンディップが滋賀県立大津清陵高校とコラボして運営しています。 いただいたご寄付はほっとるーむのお茶菓子やコップなどの消耗品費・ボードゲーム等の資材費 ・ボランティアの交通費や資材運搬費に使わせていただきます。

 

寄付とほっとるーむの詳細はこちらから

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。