言うこと聞かない思春期女子だって、がんばりたいんです!

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「私たちだって、がんばりたいもん!」

 

先週のTRY部の授業中、そんな声を聞いた気がした。

 

 

実際には聞いていない。

しかし、たしかに聞こえた気がしたのだ。

 

 

この日は、カップラーメンを発明した安藤百福(ももふく)の伝記をとりあげて小学部の授業をおこなった。

 
小学部に通うのは女子3人。もう、ばっちり思春期に突入したオトシゴロな女子たちだ。

 

授業中にジュース飲んだり、
遊びたい気持ちが勝ったら迷路をつくったり
自分がしたい話を急にはなしたり。

 

「授業やるよー!」とスタッフが声をかけても、「うんー!」と返事をするだけで取り組むまで時間がかかることもしばしば。

 

こんな彼女たちにむけて授業をすることに、授業前は少しプレッシャーもあった。ぼくが先生をしていた時に、周りの先生から「若い男の先生は高学年女子の指導はむずかしいよー」とよく言われた。言われた通り高学年を担任したとき、ぼくは困った。

 

この経験があるから、この日の授業は自分なりに気合を入れてのぞんだ。
準備にも時間をかけたし、頭の中で何度もリハーサルをした。

 

 

特に参考にしたのが、赤坂先生の著書○×イラストでわかる! 小学校高学年女子の指導」だ。もっと前にこの本に出会っていればと思うくらいこの本の解説は参考になった。一番タメになったのは、私的グループについての解説だ。

彼女たちとの関係づくりを困難にしているのは彼女たちの形成する私的グループの存在でしょう。グループの一人を叱るなどして関係が悪くなると、グループの全員と関係が悪化するようなことが起こります。

(中略)

男子にとってグループは共通の取り組みをするための手段です。しかし、女子にとっては私的グループを居場所そのものです。

(中略)

私的グループを居場所だと考えるといろいろなことがわかってきます。居場所は居心地が大事です。同質性を大事にする女子たちは、グループのメンバーに「同じこと」を求めます。だから。持ち物や服装、読んでいる雑誌などまでそろえます。居場所としての私的グループは、同質性を追求することでより安定性を高めようとします。この同質性を求める力は「同調圧力(ピアプレッシャー)」などと呼ばれる強力な雰囲気に成長します。同質性を高めたグループ内では「違うこと」は安定性を欠く要因になりますから、排除の対象になります。

グループから排除されることは、居場所を失うことになります。居場所を求めることは人の根源的欲求と結びついていますから、子どもたちはなんとしてもそれを守ろうとします。教師の言っていることや学級のルールよりも、グループの「掟」が尊重されるのはそのためだろうと考えられます。(○×イラストでわかる! 小学校高学年女子の指導」プロローグより引用)

 

 

そう、女子は居場所やそのグループ内の価値観や空気を大切にするのだ。

先生のころの自分はこれがわからなかった。センパイの先生から教えてもらって分かっていたつもりだっただけで、本当の意味では分かっていなかった。

 

いくら、一人ひとりに指導しても女子グループの持つ価値観には勝てない。「明日からは忘れ物をしないように」と一人の女子に指導しても、彼女がいるグループの価値が「忘れ物してもべつにいいんじゃない」という価値観だったら、ぼくの指導は負けてしまう。

 

だから、グループに訴えていく必要がある。

 

文字にすると簡単だけど、これがなかなか難しい。

 

 

先週のTRY部では、授業前の約束を大切にした。何をめあてにこの授業をするのか、授業をするうえで気をつけてほしいことは何か、ついつい遊びたくなったりおしゃべりしたくなる気持ちへの共感。こういったことを一つ一つ丁寧にやっていくと、彼女たちの顔つきが変わってくるのがわかる。「がんばろう」という真剣さが少しずつ高まってくるのだ。

 

こんな彼女たちの様子を見ていると「わたしたちもがんばりたいねん!」という声が聞こえてくる気がした。

 

実際、彼女たちはこの日とても真剣に授業にとりくんでいた。

「友だちの意見、赤でかこー!」
「なんかな、他にも安藤のよさがある気がするねん。」
「・・・・」(発言しなくても、友だちの意見をしっかり写している様子)

 

 

今までぼくが見たことがない姿だった。

 

 

この日の授業をおえて、改めて思うのは言うこと聞かない思春期女子たちにも「ホントはがんばりたい!」という気持ちがあるんだということ。けれど、この気持ちは普段は彼女たちがいるグループの空気感に隠れていることが多いということ。

 

 

隠れているやる気を引き出すには、まずはグループでいるときに女の子一人ひとりの気持ちをうけとめつつ、グループに訴えていくこといくこと。グループでいるときに「がんばっていいんだ」という空気感を作ることができれば、グループで了解したことなので、一人ひとりがグループの目を気にせず安心してがんばることができる。

 

もちろん、そのためにまずは一人ひとりの気持ちに共感することが大切だ。

授業の前に読んだ赤坂先生の本にも、このことがいろんな方向から書かれていた。

 

 

共感する、けど良くないことは正しい方へ導いていく。

 

 

今週の授業は失敗したので、ほんとうに難しいのだけれど「ホントはがんばりたい!」なんて気持ちに気づいちゃったら、どんなに失敗してもまたがんばろうと思える。

 

なんだかんだ言って、良い顔して授業うけてくれるしね。

 

【TRY部 説明会 おこないます】

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。