「それはマズい」と思う発言のウラ側に、思春期の子どもの気持ちが隠れていた

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こんにちは、スタッフの得津です。

 

先日、TRY部(トライ部)で生徒と授業をしていたときに気づいたのですが、
思春期・反抗期の子どもの気持ちを知るって、バナナの皮をめくることと似てるんです。

日々、子どもと関わるスキルを高めるために勉強と実践を繰り返しているぼくもこれに気づいたときはびっくりしました。
まさに目からウロコ。

 

 

突然ですがぼくは、写真のようなキレイな見た目のバナナが好きです。

店でバナナを買うときもできるだけキレイなものを選びますし、食べるときもできるだけキレイなうちに食べます。

 

写真のようにシミが増えてくると、もう食べる気が起きません。

このバナナを見ると、早く誰か食べて片付けてほしい気持ちになります。
でも本当は知ってるんです。

 

本当はこっちのバナナの方が美味しいし、めくったら実は買ったときと同じキレイな状態のままのことが多いことを。

 

 

この事と子どもの気持ちを知ることの何が似ているのか。
共通点は、どちらも「本当のところはめくってみないと分からない」ということです。

 

 

先日のTRY部は、イライラした気持ちをどうコントロールするかを考える授業をしました。

相談役がイライラした場面を提示して、答える役がアイデアをたくさん出す。
出たアイデアの中から良さそうなものを相談役が選ぶ。
これを繰り返しました。

授業の最後は、出されたアイデアを抽象化して、イライラをコントロールするために工夫できるポイントは何かを解説して終わり。

 

おおまかにはこんな流れです。

 

この授業で、答える役になった生徒の一人が、「無視する・相手のツイッターで悪口を書く・悪いウワサを流す」などなど、「それってどうなん?」と思わせるマズい意見を多く出していました。

 

正直、この意見を前にしたとき自分の中で葛藤が起こりました。
結構な葛藤でした。

 

自分が先生で、教室でこの授業をしていたなら、間違いなく「もっとイイ感じの意見だそうよー」と言って、意見を出す方向を操作していたでしょう。

 

しかし、自分はTRY部スタッフです。

TRY部スタッフは子どもの伴走者であり、子どもの気持ちの通訳です。意見の方向を操作するのはTRY部スタッフじゃない。それに、この意見の奥には必ず何かあるはずだと心の中で判断しました。

 

 

だから言ったんです。

 

「めっちゃ、おもろいやん!」って。

 

 

 

すると、生徒は自分が悪口を言われた場面のことを話し始めました。三人くらいのグループに悪口を言われたそうです。それを聞いたときに、ぼくの中で彼の出したマズい意見は、彼なりの悪口への抵抗に変わりました。

 

 

悪口をグループから言われると真正面から立ち向かうのはとても厳しいです。
「やめろ!」と言っても、ひやかされたり、もっときつい言葉が飛んできたり、さらに悪化してしまう。それが分かるから、こういう類の悪口はだまってやりすごしたり、そっと場を離れたりするしかない。

 

彼が悪口を言われたときも抵抗したりせず、相手にしないようにしてたそうです。
だからといって、言われてイヤな気持ちがなくなるわけじゃない。

 

その気持ちが、悪いウワサを流す・ツイッターで悪口を書く、という意見を授業で出したことにつながったんだと思います。きっと彼はこんなことはしません。分別がありますし、優しい生徒です。でも、真正面から立ち向かえない悪意に対して、彼なりに抵抗したい気持ちが意見と一緒に出たんです。

 

 

結果として、彼にとってはエピソードを語れたことで、当時の彼の気持ちをおさめることが出来た日になりました。

翌日は保護者のかたからもこのようなご連絡をいただきました。

ーー昨日はにこやかに帰ってきて、今日のトライ部は楽しかったと言って、内容を話してくれました。このような日常的な話題を、ツイッターとか若い世代の身近な例を含めて話し合ってくださって、意識化するよい機会になったと思います。 (一部抜粋)

 

 

彼の意見を、「それはよくないよー」と言っていたら、きっとこんな言葉は聞けなかったでしょう。

 

そう考えると、TRY部スタッフで共有している「まずは子どもの話を受けいれる」というルールが大切だと改めて実感するとともに、「マズい発言」の奥に子どもの本音が隠れているのもよく分かります。シミのあるバナナと同じで表面をめくって、裏側を見ないと本当のところは分からないんです。

 

 

バナナは、もぎってめくれば中身の状態がわかります。

思春期・反抗期の子どもの本音は、「それはマズい」と思うような声をまずは受け入れてみることで見えてくる。

 

 

TRY部の生徒がそう教えてくれました。

 

◎TRY部では随時見学や体験を受け付けております。

授業日は月曜と金曜。
時間は小学部 17:30 – 19:00 中高部 19:30 -21:30
場所は草津まちづくりセンターです。

詳しいカリキュラムや見学の問い合わせはこちらからお願いします

 

 

◎イベントのお知らせ

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(4/9 14:00 – 16:30 ウイングス京都)

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得津 秀頼

得津 秀頼

D.Live副理事/元小学校教員 自分に自信が持てない、自分を好きになれない、そんな人が自分を好きになり前向きにチャレンジできる社会を創るためにD.Liveを立ち上げた。 自尊感情に関心が高く、D.Live内では主に自尊感情に関する事業を担当。